またまた、大好きなNetflixのドキュメンタリーネタです。
今回見たのは本当の僕を教えてという、ドキュメンタリー映画です。
これは一組の双子の兄弟にまつわる物語です。
ある日、双子の弟アレックスはバイクで事故を起こしてしまい記憶喪失になります。
自分の名前も、家も、母親も、それまで何をしていたのかもわからない
ただ双子の兄マーカスのことだけはわかりました。
そんなアレックスにとって信じられるのはマーカスだけ。
家に連れて帰りますが、アレックスはそこが自分の家だということすらわかりません。
そんなアレックスにマーカスは一から教えます。
ここがキッチン、料理をするところだとか
バスルームや寝室の場所も案内して
左のベッドがお前で、右が僕だとか。
過去のこと、家族のこと、友人のこと
アレックスは何でもマーカスに聞いて、自分の消えた記憶を埋めていく。
マーカスを信頼しきっているため、マーカスが言うことはすべて鵜吞みにします。
記憶喪失って過去の記憶が失われるというイメージだったけど
物の名前や使い方まで忘れているみたいで、びっくりしました。
18歳当時に9歳くらいの頭になっていたと言っているので
ご本人はかなり大変な思いをされただろうと思います。
ただアレックスの場合、双子の兄弟がいたことがかなりの助けになっていて
いつもそばで寄り添って何でも教えてくれる人がいたことは心強かったでしょう。
双子の家はかなり裕福な家庭でしたが、奇妙なルールがいくつもありました。
2階へは立ち入り禁止
両親とは食事をしない
家の玄関の鍵はもらえない
双子の住居は庭の小屋
アレックスはこれが家族なんだと思いあまり不思議には思わなかったようです。
一般的にはかなりおかしいですよね。
そして月日が経ち、父親が亡くなり、次いで母親も亡くなった後
片付けるため家に入るのですが、そこで1枚の写真を発見します。
ここから、この双子の苦悩や葛藤が始まるのですが
詳細は見てほしいので書きません。
マーカスはアレックスを思いやっているからこそ隠したことが
アレックスを苦しめ、縛り続けてしまいます。
アレックスは何度も聞きますが、マーカスは頑なに話しません。
マーカスが話してくれないので、
アレックスは自分で母親の私物などを調べ続けて真実を知ろうとしますが
結局詳細についてはわからないまま、、、長い月日が経ってしまいます。
そして、このドキュメンタリーの最後、54歳になった二人がその真実を共有します。
マーカスが真実を隠した気持ちもわかるし、
アレックスは自分に関わることなので知りたいのは当然だし
どっちが正しいとは言えませんが、
アレックスが真実を知って、二人の絆がもっと深まった感じがしたので
ここに至るまでの時間がアレックスの準備期間だったんじゃないかなとも思いました。
当時その事実を聞かされていたら、また違った結果になっていたかもしれないし。
人は消化しきれない嫌な思い出や過去は
なるべく思い出さないよう、忘れるようにしたいと思いますが
その出来事が何だったのか、自分に何が起こったのかを知らないことと
ずっと忘れたい消したいと思い続けることと、どちらが辛いのだろう?
実体験として記憶に残っているマーカスは
アレックスに隠すことで自分の中からも消したと言っていて
アレックスは隠されたので、それを探し続けることに縛られてきたと言っていて
お互いがこの事実にずっと苦しめられてきたことは確かです。
すでに54歳でお二人とも2人のお子さんがいるので
これからのお二人の人生が幸せで溢れますように。
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